石尊様

この町内でも夏には五穀豊穣の祈願のために石尊様を祀る行事が毎年7月にあります。
今年は我が家の当番で、一回前は22年前にやりました。しかし22年前はほぼ右も左も
わからない状況で年配の方に教えてもらいながら夢中で言われたとおりにやっていただけだったようで
細かいところをどうやっていたか全く覚えていない状態でした。ですので今回も周りの人たちに聞きながら
朝のうちに祠が置いてある社の中を掃除したり、灯篭を立てて米や塩やお酒を上げたり、灯篭の周りに
4本の篠竹を設置して縄をめぐらしたり。


夕方皆さんが集まってきてお賽銭を上げたりお参りをしたりする時に、めぐらした縄の一辺に二箇所ずつ
“おさがり”という稲妻のような形をした白い紙を、石尊様の行事に参加する人たちに下げてもらったり
そしてその後、当番が手配したお店からバスが迎えに来て、お酒の席で皆さん思い思いの話をしながら親睦を深める
という石尊様という行事が無事に済みました。



朝のうちにやる掃除や篠竹の設置など、次回は22年後と言うことを考えると息子たちにも見ておいてほしかったので
声を掛けました。いきなりバトンタッチされるより、こうだったああだったというものがあるほうが心強いので
と言って喜んで手伝ってくれたのでありがたかったです。あいにく息子は仕事で出てしまうので、嫁さんだけ
付き合ってもらいました。主人と私と嫁さんと汗ダラダラで場所を整えることができました。
掃除をしながら石塔を眺めると、4つある石像や石塔のうちの一つには『明治10年・・・』とか何とか、
人の名前で『〜兵衛門?』のような文字も見られましたが、とにかく劣化が激しくてよく読み取れませんでした。
これは残念。

そして、参加した皆さんが迎えのバスに乗って出た後に、掃除の時に気になっていた四角い籠の中。
何が入っているんだろう?? 開けてみました(^m^;)

 

一番上に乗っている帳面のようなものの表紙を見ると昭和27年壱月 湯殿社日待講(ゆどのしゃひまちこう)とあります。
劣化が進んで中を開くのが躊躇われましたが、その行事のための金銭の動きが書かれていました。
飲食のために使われた領収書には、殆どこの町内の人しか利用しないけれど今もしっかり営まれている
小さな商店の名前が書かれていて、60年以上続いているお店だったんだ、と感慨深い気持ちになりました。
大したお宝がと言うわけではありませんでしたし人口も少ないですけれど、この村の歴史が確実に続いていることに感謝です。