今週のお題:友達

高校生になり立て新学期が始まり、話ができる人が数人できたばかりの頃
春闘で先生方がデモ行進とかで殆ど学校に来ないことがあり
電車もストップするので、クラスで半分くらいいた電車通学の人も
学校に来れなくなり、先生から
「5月1日はストライキで電車がストップするから電車通学の人は
出席できないのは仕方がないです。が自転車や徒歩の人は
出席するように」と連絡事項があった時のこと・・・


「給料もらって先生をやっているのに、ストライキで学校に来ないなんて・・
電車通学じゃない私たちだってまじめに学校に来ることないよ」と言った
クラスメイトがいました。
殆どの人は、『うん、言えてるな』ということでその日は休んじゃおうと
決めたようでした。
私は、学校まで徒歩15分くらいの近さで
こんなことで休むとなるとかなり心苦しい思いをするなぁ
なるべくなら休みたくないけど、みんな本当に来ないのかなぁ・・・
どうしたものか・・・
席が近くてよく話をするようになった、やはり徒歩通学の友人に話してみました。


彼女は、学生は学校に行って勉強するのが本分だし
電車通学でその日学校に行けないならしょうがないけど
歩いて行けるのなら行って本分を全うした方がいい、と
お父さんに言われた、だから私は登校するよ、と言いました。
これで私の気持ちは決まりました。


その日は友人と私の二人しか登校していなくて教室はひっそり・・・
ストライキに参加しない初めての授業の先生もいましたが
自己紹介はすぐに終っちゃうし、かといって
授業を進められる状況ではないし、結局雑談(笑)
他の先生方は殆どデモ行進に行ってしまって授業にはならず
でも私と友人はしっかり時間をこなして来ました。
楽しかったなぁ〜(笑)


それがきっかけで仲良くなったその友人と出かけた時
彼女がたまたま欲しいものがあって手持ちのお金が少なく
困ってしまったことがありました。
私はそれが買える分くらい持っているから、貸そうか?
と言ったのですが友人は、借りてまでは買えないからいいよいいよ
と言うので、遠慮しなくていいよと私が言ったら
『友達同士ではお金の貸し借りをしないのが鉄則』と
お父さんに言われているから・・・欲しいと思うけど
私には縁のなかったものと諦める・・・と。


彼女と一緒に行動していると、学校の授業以外で
勉強になることがたくさんあり
その後私が成人して、はっきり意思表示をしなければならない
場面に立たされたとき、彼女と過ごした3年間の高校生活は
私にとってなくてはならない経験だったと思うことが
しばしばあります。


彼女は、故郷の長岡の山本五十六元帥のお墓が祀られているお寺の
住職さんの娘でありました。
遊びに行ったときにそれがわかり、彼女の言動に合点がいきました。
数年前に父上は亡くなられましたが彼女は健在です。
今は年賀状のやりとり以外は同級会でもない限り滅多に会えません。


どうしているかなぁ。元気にしているかなぁ。
あの日のこと覚えているかなぁ。