くらしの会で

認知症に対する接し方”という内容の講演が聴けるセミナーがあるというので
聴きに行ってきました。


友人や知人などから、家族に認知症の症状が出てきているみたい、困った
という話を結構聞きます。


幸い自分は今まで、直接認知症の人に関わることなく生きてきました。
今後・・・も、なければ幸いですがこればっかりはわかりません。
高齢者になればなるほど高い割合で認知症が認められているとのこと。
私ももしかしたら関わることになるかもしれないし、自分がそうなるかもしれない。


地域の病院でケアマネージャーを20年ほどやり
昨年から、認知症の人たちが少人数で日常生活ができるホームを開設し
今はそこでマネージャーをやっているという方が来てくださるとのこと、
長年にわたって認知症の患者さんと直接関わってきた
専門家の人の話を聴けるなら聴いておくべきだと思いました。


聴きに行ってよかったです。
認知症の患者さんに対して、説得するような対応ではなく
納得できる対応をするのが一番よい、と言ってました。


ご飯を食べて、まだ片付いていないうちに
「ご飯はまだ?」という症状に対するよい形の対応例をあげてくれました。
「今食べたばっかりでしょ」と説得する形ではダメなのだそうです。
『ご飯を食べた』という記憶を失っているので本人は納得しないのだそうです。
食べてまだ片付け終わっていない茶碗が目の前にあるのだから
わかりそうなものだろうと思って、思い出すきっかけを与えても
記憶が飛んで思い出さないのが認知症認知症たる所以(ゆえん)なのだそうです。


説得しようとしても、「食べたでしょ!」「食べてない!」の繰り返しになり、そのうち
感情の行き違いが起こって、次には「自分たちだけ食べて私にはご飯を出してくれない」
という言葉が出てくるそうです。これはよく聞く話ですね。
そういう時は
「これから作りますからお茶でも飲んで待っててくださいね」と
デザートになるような果物などを一緒に出して、その場からそっと
姿を消してしまうのがよい方法だそうです。
それでその話は終わりになりますから、というふうに
具体的にわかりやすく話をしてくれました。


講演してくださった方が実際に体験された例もあげてくれました。
80歳を超えた男性が、60歳代70歳代の記憶が飛んで
社長としてバリバリやっていた頃の40〜50歳代の自分に戻ってしまい、
ケアマネージャーとして対応していたその方を手招きしながら
「君、君、これから朝礼をやるから社員を全員ここに集めてくれないか」
と言うので、「はい社長、ですが今日は会社の創立記念日で全員
お休みです」と応対したところ、その男性は「そうか」と納得して
その話はそれで終わったそうです。
そういうときに「何言ってるんですか!あなたはもう80歳を超えて、
とっくに退職してるじゃないですか」などと返すのはよくないそうです。
バリバリ現役で仕事をやっていた頃の自分である、男性ご本人が納得しないから。


もっと他にも実例を交えた話がたくさんありましたが、最後に
認知症の予防策を教えてくれました。
これはありがたい。


三つの『あ』を鍛えましょう、とのことです。
『あたま』と『あし』と『あご』だそうです。


頭を鍛えるために一度に2つのことをやりましょう!
足を鍛え歩行機能を維持するためにたくさん歩きましょう!
“家族”とだけでなく“他人や友人いろんな人”と
あごを使ってたくさん喋りましょう!


それら3つを鍛えることで認知症の発症を予防することができるそうです。


聞いてみれば出来そうなことばっかりです(^ ^;)
怠けないで頑張ろう!!